山口県出身陸軍々人　四

■経歴
嘉永四年１１月８日に山口縣玖珂郡錦見村（現：山口県岩国市錦見）に生まれ１２歳の頃に外祖父の井上承介の後を継ぐ。
明治四年六月より陸軍大尉として御親兵七番大隊小隊長として出仕する。
西南戦争では高島鞆之助の勧めもあり其の指揮下別働第１旅団第２大隊長として各地を熊本、鹿児島を転戦した。
戦後、名古屋鎮台参謀、西部監軍部参謀を歴任し１８年には陸軍中佐に進み歩兵第１連隊長に就任。
２０年には大佐となり翌年第３師団参謀長に任ぜられ、２７年２月より軍事視察として欧州に派遣されていたが日清開戦により帰朝し第２軍参謀長として戦役に参戦し功を立てた。
戦役中に少将に進み歩兵第６旅団長、監軍部参謀長、歩兵第３旅団長を経て３２年 陸軍中将となり第１２師団長に就任。
日露戦争には初戦から奉天会戦まで活躍した。
戦後、第４師団長を経て４１年に陸軍大将に進むが同年１２月病の為没した。

■経歴
長州阿武郡東分村（現：山口県萩市）に誕生し明治元年より長州藩兵として奥羽征討軍に加わり白河城攻撃では左足に銃創を受けた。
明治の初年では山口県脱退兵暴動事件、讃岐の土民蜂起、萩の乱の鎮圧に参戦して功があり、１０年の西南戦争には第１旅団附大尉として出征している。
戦後、陸軍戸山学校に入り以後累進し日清戦争の際は遼東各地を転戦、第２軍兵站司令官などを務めた。
２８年に第１連隊長、３４年 少将に進み歩兵第１４旅団長に就任し３７年に始まった日露戦争に出征し旅順攻囲戦では２０３高地の占領などを指揮した。
４０年に後備役に編入された。

■経歴
周防国佐波郡富海村（現：山口県防府市富海）に生まれる。 佛式兵学を修め、明治２年軍務局に出仕し以来軍籍にあり西南戦争には第９連隊の中隊長として出征し功を立てた。
以後累進、２６年には陸軍中佐となり歩兵第１２連隊長として日清戦争に出征。
平壌、九連城をはじめ各地を転戦し戦役中に陸軍大佐に昇進している。
３２年、陸軍少将となり歩兵第四旅団長に就任、この旅団長時代に指揮下の第５連隊の八甲田山遭難事件が起こっている。
３６年１２月には後備役となるが日露開戦により後備歩兵第１旅団長として旅順攻囲戦に参戦し２０３高地占領に当たるが途中より斎藤太郎にかわる。
奉天会戦等にも加わり戦後はそれらの功により陸軍中将に任じられた。
大正２年６月に死去。

■経歴
山口縣に誕生。明治４年に陸軍少尉に任官し１０年に起こった西南戦争には小松宮彰仁親王の新撰旅団の大隊長として出征している。
その後も軍歴を重ね２６年に陸軍教導団長に就き日清戦争中もこの任を全うした。
大佐に昇って後は歩兵第２１連隊長、歩兵第１９連隊長、歩兵第３７連隊長を歴任し明治３２年には陸軍少将に進む。
台湾守備混成第２旅団長を経て歩兵第１０旅団長に就任し日露戦争に出征。
旅順攻囲戦や奉天会戦などを戦う。その後陸軍中将に進み第１６師団長を務め大正２年１月に後備役編入となった。

■経歴
山口縣周防郡三田尻（現：山口県防府市三田尻）に誕生し幕末には奇兵隊に加わり四鏡戦争に参戦、戊辰戦争では東北各地を転戦した。
明治８年に少尉に任官し西南戦争に出征する。
爾来累進を続け日清戦争には第６師団参謀となり各所で激戦を経て中佐に進み凱旋した。 歩兵第３５連隊長、中部都督部参謀、歩兵第２９連隊長、台湾補給廠長、第６師団参謀長を歴任後、歩兵第４連隊長として日露戦争に出征する。
第一軍隷下で九連城、魔天嶺の勝利に貢献し少将昇進と共に歩兵第１旅団長に就任し第３軍指揮下に入り旅順攻囲戦に参戦するが敵弾を受けて戦死した。